Sunday, January 24, 2010

皆殺し
















「皆殺し」 ローレンス・ブロック
田口俊樹訳 二見書房 1999年発行


「友人ミックの手下が、郊外の倉庫で何者かに惨殺された。ミックの依頼をうけて、スカダーは犯人探しを請け負うことになる。だが調査を進めるうちに、スカダーは敵の襲撃にあい、抗争に巻きこまれた周囲の人間までもが、次々に殺されていく……。追いつめられてゆくミックとスカダー。はたしてふたりはこの戦いから生還することができるのか。そして姿なき暗殺者の意外な正体とは…」

ニューヨークを舞台とした「マット・スカダーシリーズ」第16作目。
(第1作は1976年!)

シリーズ物は、読み続けていくと主人公はもちろん、常連のように登場するサブキャラクター達にも愛着がわいてくる。しかし今回はそんなすっかりお馴染みになった脇役達が次々と容赦なく殺されていく。

インパクトのあるタイトルとおり衝撃的な展開を見せながら同時に友情や人生の深みをしみじみと描き切ってしまうバランス感覚が素晴らしい。

裏切り物を始末し、敵地へと乗り込む場面でのスカダーとミック・バルーの会話の味わい深さはなんて、もう最高としかいいようがない。

ハードボイルド界の巨匠の筆が冴え渡る傑作。

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