Thursday, January 21, 2010

雨に祈りを
















「雨に祈りを」 デニス レヘイン
鎌田 三平訳 角川文庫 2002年発行

「裕福な家で大事に育てられたピュアな女―それが探偵パトリックの抱いた、カレン・ニコルズの第一印象だった。だが6カ月後、彼女は全裸で投身自殺を図ってしまう。この短期間に、何が彼女をそこまで追いつめたのか。調査すると、カレンは死に至る6カ月の間に、フィアンセが事故死し、失業し、住む場所を失い、最後には精神に変調を来していた。彼女を破滅させようとした明確な意図の存在を確信するパトリック。だが一体誰が、何のために!?」

「私立探偵パトリック&アンジー」シリーズ第5作目。古本屋で見つけたので早速購入。続きが気になっていたのでいいタイミングで読めた。

前作同様、先の読めない緊迫感のあるストーリー展開。一気に引き込まれた。曇り空のように陰鬱な雰囲気だった前作と比べ、今作はダークな手ごたえながらも、からっとしたアッパー感に溢れている。

軽口を叩きながら執拗に犯人を追い詰めていくパトリックとアンジーの姿がなんとも痛快。これぞ精神的な危機を脱した人間の力強さ。凶暴なサブキャラクター、ブッバの活躍も嬉しい。

前作で主人公に感情移入してしまった分、やけに爽快な読了感だった。
いや、これこそ作者の狙いなんだろうか。

傑作。未読の方は、前作とセットで読むのがおすすめ。

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