
「神は銃弾」 ボストン テラン
田口 俊樹訳 文春文庫 2001年発行
別れた妻とその夫をカルト集団に惨殺され、更に一人娘を誘拐された警察官ボブは、そのカルト集団の元メンバーで麻薬中毒から更生中のケイスの助けを借りながら犯人グループの追跡を開始する。
しかし、彼を待っていたのは、常軌をはるかに逸脱したアウトローたちが暴走するあまりにも殺伐とした世界だった。
ボブは、犯人グループに近づくために顔に刺青を入れ、カリフォルニアやメキシコの砂漠地帯を元ジャンキーのケイスと共に地を這うように追跡を続ける。
シンプルなプロットながら、物語に深く横たわる負の連鎖と深みのあるキャラクター造詣が複雑に絡み会い圧倒的な厚みを出すことに成功している。
いやーこれは紛れもない傑作。 この作品がボストン テランのデビュー作だそうだけど、早速ほかの作品も読みたくなった。
全くの余談だけど、読み進むうちにケイスのイメージがターミネーター2のリンダ・ハミルトン(サラ・コナー)になってしまった!



